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濫觴の2 [マウスピース]

マウスピースが登場して日は浅いです。
人口に膾炙するようになったのは、ついこの間のことです。
三十年前においては、いったいそれが何なのか、全くの無理解に曝されていました。
この装置を奨めても、それこそ皆キョトンとして、怪訝な顔をしていたのです。

今日マウスピースを用いた顎治療が、かくも一般的になるとは、まさに隔世の感があります。

前回は、この治療のきっかけとなった、ポッセルトの著書の紹介と、ホーレーの装置について、これらを書くことができました。

そもそも、矯正治療の保定段階に用いる装置としての出発でした。この装置が、顎が崩壊していく過程で、ここでも保定のためのものとして用いるのです。この、ポッセルトの慧眼をも紹介できたのでした。

ポッセルトは、この装置の効用として以下の五項目を挙げています。

・ 歯ぎしり予防
・ 顆頭の関係の修復
・ 筋痙攣の緩和
・ 咬頭干渉の予防
・ 診断装置

としてマウスピースの効用をとらえて、その著書で述べているのです。

では、なぜ効くか。
この奥深い難問について、考えてみましょう。
直接咬合力をブロックするという効用があります。
歯周病のうち咬合性外傷のような病変には効果あります。
神経筋機構はに、マウスピースによる干渉に効果があるのです。
07Nov15

Posted by 土川院長 at 10時27分   TrackBack ( 0 )   Comment ( 0 )

マウスピースの濫觴 [マウスピース]

今から三十年以前にであった一葉の写真。
これが載った学術書により、私のマウスピース治療が始まった。

その学術書とは『咬合の生理とリハビリテーション』。
著者はUFL・ポッセルトである。

本文中の写真の解説として「ホーレーの保定装置」とある。

本書とであったのは、大学に残ったときのことである。
一年間の臨床を経て大学の研究室に戻った。
野戦病院のように多忙を極めた病院では、例えば、一日三十本の抜歯など、大いに経験を積ませていただいた。
まさに出戻りである。

さて、「〈ホーレーの保定装置〉は、矯正治療の終盤に用い、目的通りに並んだ歯列を元に戻さないために固定する、そのためにある」と学んだ。

矯正治療とはすなわち、個々の歯牙を動かしながら、顎を理想形に導くことによって、顎の安定を狙いとする治療法である。
したがって顎の発達段階にあって、これを用いる。

これに対して、顎の崩壊段階に起きてくる、歯周病のような退行病変に対して、顎や歯牙を現状にとどめるための保定にも、このホーレーの装置が用いられていることが理解できる。

さて、この写真の出ている箇所を引用する。

咬合保護装置あるいは咬合板は、歯ぎしりやその影響を治療する装置である。それらは顆頭と下顎窩との関係を修正したり、筋痙攣や顎関節痛を取り除くためにも使用される。さらには咬頭干渉を防止するためにも、また診断装置としても有効である。

とあり、それに続けて著者は、弄舌癖の影響の防止についても述べている。

思えばこの下りを読んで、この装置のままを、見よう見まねで作って患者さんに適応したのが、我がマウスピースの最初である。

それから瞬く間に三十年以上が過ぎてしまった。

当時このような装置を作る歯科診療所は、他にまず見かけなかった。
まったく孤立して、手探りで療法を行っていたのである。

歯周病で歯が動揺してきてしまっているが、歯を失いたくないという患者さんたちが医院を訪れる。
その患者さんにこの装置を用いようという目的でこの装置を適用した。

そのことの理解を得るのが大変困難だったことを記憶している。

まだマウスピースはほとんど我が国に登場して来ていないし、それがどんなものであるのか、全く情報もない時代だったのだ。
70Oct26

Posted by 土川院長 at 11時09分   TrackBack ( 0 )   Comment ( 0 )

またまたF氏 [マウスピース]

さて、〈錯綜体〉としての身体は、歯科でどのようにみえるかというところでF氏に登場してもらいました。
今回はまたまたF氏に登場してもらいます。

F氏は、建築士です。
専門職として、ドラフターに向かって、一つの線を引こうとするときに、知らず知らずに顎に力が入っているのです。

これが、マウスピースを嵌めない前なら気づかなかったことでも、それを毎日のように嵌めるようになると、手と顎に不思議なつながりがあることに気づいたのです。
すなわち、顎の感覚が優れて鋭くなっていて、微妙な手の動きはあるところで連動しているかのようにコラボすることに気づいたような訳です。

そうしてみると、その昔江戸時代のことです。売れっ子の浮世絵師が、流行作家のごとくに、たくさんの仕事を引き受けているとします。
その絵師の口には、筆を銜えて仕事する姿がよく描かれています。

精緻な仕事(浮世絵が『そうでない』とする人には理解できないことだが)を、たくさんこなす流行作家であってみれば、顎への負担はそれこそ尋常ではありません。

愛知県の郷土誌の『無閑志』という雑誌には「書癡」にかかった吏員のお話が出てきます。
これは「書き癡こり」ということです。
毎日筆を持って公式文書を、緊張のもとにかくことで、とうとう「瘧(おこり)」を起こしてしまったという状態のことなのです。

さて、ポール・ヴァレリィは、「身体に関する素朴な考察」(全集より)という文書のなかで、〈錯綜体〉について「ある」とも「ない」ともいえないような、不思議な言葉を残していることが、市川の『精神としての身体』に記述してありました。
これは「身体」というものを、人がいかに認識するかということについてです。
ヴァレリィの認識はとそれの記述は、グーテンベルグ以来の印刷によるテキストの進化や、映画の登場による、イメージの千変万化を目の前にして、人の認識が著しく変化することをふまえてのことだと思われます。
07Aug30

Posted by 管理者 at 10時27分   TrackBack ( 0 )   Comment ( 1 )

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